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書斎の住人

  • ヴァルキリー
    うちの部屋に棲息するフィギュアたち
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bijin-tokei

専門書

ようやく厳島

 会期終了間近になってようやく奈良国立博物館で開催中(2/13迄)の「厳島神社国宝展」をみる。
 一部ではあっても、平家納経が同時に5巻(1巻は般若心経とはいえ)展示されているので感慨も一入。でも、全体の展示点数は予想より少なめかな。
 展示とは別にスゴく気になっていることがある。会場で入手したチラシや『奈良国立博物館だより』第52号には、この展覧会に関係する公開講座が3回行われるとあるのだが、実際は4回行われたはず(HPではそうなっている)。ただ、4回目は開催日が変則だった(他の3回は土曜開催で、この回だけ日曜)ので急に決まったのだろうか?今度、本人にあったら直接聞いてみるべし。

 帰りに難波をぶらつく。タワレコ・無印・ジュンク堂が同じブロックにあって便利。といいつつも、大阪府立上方演芸資料館がジュンク堂の上にあったり、ライブ見に行った事もあるマザーホールが隣にある事を明確に認識したのは今日だったりする。大阪を離れて10年経つと土地勘も鈍りがち。
 ジュンク堂で狭い姫路の支店にはなかった『生きつづける光琳』とか『都市のなかの絵 酒井抱一の絵事とその遺響』を見つけて、さんざん迷った挙げ句、その隣にあった『光琳デザイン』(淡交社)を買う。MOA美術館の企画・監修なんだけど、光琳の部分は未見であるが東京国立近代美術館「RIMPA」展、乾山の部分がMIHO MUSEUMの「乾山」展を意識しているのかなぁ。MIHOの展示(図録の論考は別)は、展示を見る限りでは「乾山工房」の作品を初代乾山個人に集約させていたものだったけれど、「聖護院窯」の出土品はやはり2代目のものとして展示でも明示した方が良かったのではと改めて思う次第。

世界の美術館 -未来への架け橋

 初夏に見た展覧会の図録がようやく完成し、届いた。2番目の巡回館であるいわき市立美術館での開催には間に合ったようで、ご同慶の至り。
 今回は一般書籍としての刊行となったので、入手はしやすい(TOTO出版:ISBN4-88706-239-7)。『展覧会カタログの愉しみ』でも指摘されていたが、展覧会の図録は通常印刷部数が少なく、会期終了後にはなくなってしまうことも多いので、書籍として出版されることはありがたい。でも、3500円は図録と考えるとかなり高価ではある。

暴力とカスタマイズ

 -南芦屋浜コミュニティ&アートプロジェクト6年の軌跡-
 南芦屋浜コミュニティ&アートプロジェクト記録誌制作チーム(2004)
内容;
 1.MACAガイド
 2.1998-2004
 3.だんだん畑の人々
 4.7年目の検証-中川理先生を交えたMACA解読
 資料編
  1.私にとっての南芦屋浜
  2.畑の運営
  3.伝える
  4.応援団
  5.メンテナンスマニュアル

 不勉強で知らなかったが南芦屋浜団地を舞台にしたアートプロジェクトの報告書である。「アート」がある空間に住まざるを得なかった人々とそれをお膳立てした人々との記録。きれい事ではなく、課題も含めて総括されている点に好感を持った。
 報告書にある住民のアートに関する態度が、市当局の芦屋市立美術博物館に対する態度とも通底しているようで興味深い。美術博物館はアートプロジェクトの説明を聞きに行くだけでも「敷居が高い」のかと改めて思う。まあ、これは美術博物館側だけの問題ではないとは思うが。
 仕方がないことかも知れないが、報告書としてまとまるとどうしても「仕掛けた側」のテキストが多くを占めてしまう。本書ももう少し居住者自体の意見の分量が多くても良かったのではないか(「MACA通信」で紹介済みと言われればそれまでだが、この報告書だけに触れる人もいるだろうし)。断片的な住民の呟きはちりばめてあるのだが、アンケートメッセージ(私にとっての南芦屋浜)にしても住民は含まれていない。それが少し残念である。

問い合わせ先
南芦屋浜コミュニティ&アートプロジェクト記録誌制作チーム
541-0047 大阪府大阪市中央区淡路町4-4-5 CITY POLE 2F 文化農場内
maca@skb.ne.jp(文化農場・MACA記録誌制作チーム宛)

B.G.M.:MY DYING BRIDE/As the flower withers

網野善彦を継ぐ

 講談社(2004);ISBN4-06-212453-X。中沢新一と赤坂憲雄による対談集。網野善彦の学問を振り返り、それをどう継承していくかという問題意識を表明したもの。内容は以下の通り。
 歴史の欲望を読み解く網野史学
 北へ、南へ、朝鮮半島へ広がる問題意識
 「天皇」という大きな問題
 「東の歴史家」の意味
 何を受け継いでいくのか

 網野善彦という歴史家が中世史アカデミズムの中でどのような扱いをされたかについては門外漢の私には判らない。ただ、日本海を内海として捉える視点には惹かれるものがあった。
 本書で語られる網野史学自体についてはともかく、対談の内容については、面白いんだけれども厳密性に欠ける印象を受けた。物質文化の研究において、民俗学的現在(あるいは人類学的現在)は有力なものであるが、それが歴史的にどこまで遡れるのかについての検証はなかなか困難だと思う。まあ、こんな事を書いてしまうのも私が稲作圏に育ち、西の歴史教育を受けたからかも知れない。


tonight's beer:BASS Pale Ale(bottle)

週末に届いた

 4月から機構改革された「佐倉」から届いた。今回からちょっと表記を変更。

日高薫/編『「つくり物」の総合的研究』国立歴史民俗博物館研究報告第114集
 つくり物は掘ったことがない。近世の城下町とかを掘れば、盆景に類するモンは出てくるけど、儀式/祭礼用とはいえないしね。繰り返されて堆積したモノ(人形)や固定されたモノ(副葬品)とはちがって、短期間で廃棄されるモノは考古学ではなかなか認識できないのかも。

杉山晋作・西本豊弘/編『歴史資料の多角化と総合化』国立歴史民俗博物館研究報告第120集
 「歴史資料」として取り上げられているのは縄文土器と埴輪。製品の分類・分析には威力を発揮する考古学ですが、材料の分析は苦手。そこを補ってモノを総合的に分析していこうという内容。

購入0702

 職場に専門書を扱う本屋さんが行商に来ていた。学会に行ったり大阪の古書街を歩くことがほとんど無くなった私には便利なものです。この本屋さんはネット上でも商売してはるのですが、実際に手にとって見れる方が何かといいように思う。

 買った本は2冊だけ。
 『弥生のころの北海道』大阪府立博物館(2004)
 結局、行けなかったので図録だけでも購入。この博物館の図録は開館当初からデザインをしている会社が同じで、展覧会のテーマが違っても図録には統一感がある。まあ、考古系でしかも対象とする時代に限定があるから、それがこの館の図録の特色として定着しているように思う。それとテーマや学芸員は変わっても、研究ノート載せているところも特徴かも。

 『中近世土器のの基礎研究 XVII』(2003)
 毎年12月に研究会がある。最近とんとご無沙汰。ただ、このシリーズは基本資料なのでつい買ってしまう。まあ、見たいと思った時に見るには自分の部屋にないとね。といいつつ『XVI』買ってないかも。

最近読んだ本

原田信男『江戸の食生活』岩波書店(2003)。
 「飢饉の救荒食から将軍の御成まで;おりおり、それぞれに営まれた食から江戸人のくらしを描く」(帯より)
 帯に書かれたことだけではなく、著者がこれまでも追求してきた「日本人における米食と肉食」の問題も絡ませ、琉球・アイヌまで視野を広げた書。
 雑誌『VESTA』での連載が元になっているためか、巻末に詳細な参考文献・参考史料が挙げられているにもかかわらず、本文中での参照関係が明らかではない。著者の『歴史の中の米と肉-食物と天皇・差別-』(平凡社:1993)に感銘を受けた身としては、少し残念に思った。
 「日本における肉食の禁忌は、その萌芽が弥生時代後期にみられ」(P.36)とか言う表現が何を参考にされているのか?少なくとも『歴史の中の米と肉』ではそのような表現はとられていない。
 「こうした蜑人は、(中略)もともとはインド・チャイニーズ系の阿曇・住吉系漁民と、インドネシア系の宗像・隼人系漁民との二つの系譜を引くとされており」(P.196)というのも、気になるのだが、いったいどの参考文献をみればいいのかが私には判らないのである。もしかしたら、このことは民俗学の世界では定説になっているのだろうか?律令期以前の渡来人についてその出自まで含めて指摘されているので、ガテン系としても興味津々である。
 ともあれ、先ずは身近なところで、民俗担当の文化人類学者にメールで聞いてみることにしよう。でも、最近忙しそうだからちゃんと答えてくれるかなぁ。

本日のいただきもの

 『志筑廃寺発掘調査報告書1』津名町教育委員会
 展覧会の時は未報告だった瓦をお借りするなど、お世話になった上、報告書までいただいてしまった。礼状を書かねば。何しろ、このお寺は面白い。何が出てくるか判らんから考古学はやめられんのやろなぁ。

新着0612

 聞いたことのない会社からメール便が来ていた。開けてみると中身は、
 『国立歴史民俗博物館研究報告第115集-大原幽学と東総村落社会』。直接印刷会社から送付されてきたよう。新刊ラッシュで研究協力係も送付業務に手が回らなくなったのかな。

新着0610

 『国立歴史民俗博物館研究報告 第110集-古代東アジアにおける倭と加耶の交流』
  先日の分と同様、国立歴史民俗博物館が実施した国際シンポジウムの報告書。昨年度末から一気呵成に債権処理を進めている感がある。ともあれ、関東は遠いから聞きに行けなかったシンポジウムの記録が次々公刊されるのはありがたいです。

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